1. 1回目は思いっきりウケ狙い、加藤・亀井内閣について。
もし自民党が本気で「このままだと自民党は危ない、参院選に勝てない」と思っているのなら、まず日本のリーダーとして心許ない森首相を更迭することを考えると思う。今の森首相を支えている橋本派と江藤・亀井派とは公共事業見直しでもめている上、永住外国人への地方参政権問題でももめること必至である。橋本派内では橋本元首相・村岡元官房長官らと野中幹事長・青木参議院幹事長らとで主導権争いをしている。森内閣の死命を握る公明党はそろそろ連立与党の義務である第1勢力党への政策譲歩に嫌気が差している。加藤元幹事長は畏敬され冷遇されていて、森首相のアンチテーゼとなっている。
森首相は多分、他人の力では辞めない。誰が説得しても辞めないと思う。だから自民党としては、このままでは公明党があっちへ行って自民党が野党になって、その時は強制的に首相を辞めさせられた森さんの責任だと脅して、自発的に辞めさせなければならない。でも実際は公明党があっちに行かないようなからくりを作る必要がある。
で、亀井氏は森首相の後継を狙っているようだが、野党になってから森氏の跡を継いでもしょうがないので、公明党とのパイプが太い野中氏か加藤氏かのどちらかと公明党情報を共有して森首相を更迭させることが考えられる。野中氏とはこれからはもめ事の対象人物となる上まず素直にはこちらの思い通りにはならない。思い切って加藤氏を担いで幹事長となって景気回復、選挙に勝って禅譲とやった方が良い。加藤内閣では橋本氏に外相、小泉氏に総務会長をやってもらってYKKに最後のお勤めをやらせる。なんて考えてやしないか。2. 野党の審議拒否について。
昨日までの1週間、国会では議院運営委員会は毎日やっていたはずであるが、健康保険法改正の審議とあっせん利得罪法の審議とで2回本会議が開かれ、参議院で選挙対策委員会が2回開かれた。本来なら毎日4から5の委員会がそれぞれ両院で行われるはずなのだが、「重要法案目白押し」の臨時国会の割には昨日までの1週間は静かな国会だった。もっとも、珍しく議院運営委員会の様子がテレビ中継されたり、衛視さんや議員先生にけが人が出たりしたので、世間では「国会では大変なことが起こっている」と思いがちであろうが、大変なことになっているのは一部分だけである。
野党の審議拒否のおかげで、与党も委員会開催を延期しているようなので、その点では審議拒否作戦は成功しているように見える。本当に重要法案が目白押しだったら与党はなりふり構わず強行審議してしまえばいいのだが、与党が強行審議する「重要法案」は参議院選挙非拘束名簿導入案だけのようである。この法案は国民には直接関係なくて、政治家先生にだけ非常に大事な法案であるから、前回の衆議院定数是正法案の審議拒否と共に、国民は「なにやってんだか」と白けたくなるものである。
与党は補正予算関連法案審議を初めてしまうと、野党はこれ以上審議拒否できなくなってしまう。与党は余裕の国会である。報道もどちらかというと野党の審議拒否に厳しい。特に他の野党に引きずられるように審議拒否をはじめた野党第1党の民主党は、自業自得であいかわらず野党批判の好きな報道や国民の格好の餌食になっている。3. 政治報道の奇妙さについて。
10月9日の新聞には「第2次鳩山体制早くも波風」みたいな民主党の内紛ルポが載り、10月10日には「野党共闘に綻び」みたいな野党の審議拒否を巡る軋轢がリポートされている。多分報道されていることは事実だろうとしても、新聞は随分野党に厳しいものである。あるいは、野党は新聞記者に対して弱みを見せすぎである。同じ頃、与党のスキャンダルを追い続ける週刊誌とは随分報道のスタンスが違う。
野党もかわいそうで、大体審議拒否戦術は国民の賛同がなければ成功しないのに、政治と国民との有力な接点である新聞が野党に非協力的なのだから、この後の国会対策が思いやられる。特に民主党は、あれほど総選挙中に反目した共産党となし崩しに共闘を組み、新しい国会対策委員長が他の野党の手練手管と自党の内紛にてんてこ舞いになっているように見えるので、この先政権奪取野党の勢いを保持できるか非常に心配である。
今は与党も余裕で各委員会を開かないでいるが、補正予算を組む段階になってくると、「重要法案審議」を盾にとってどんどん国会を進めるだろう。「重要法案目白押し」という言葉に弱い報道が、「予算審議の遅れは景気回復の遅れにつながる」と言われてさらに与党寄りになる。それまでに野党は何らかの利益をもたらす対策を練っておかないと、大変なことになりそうである。本当は、「重要法案」と言っても「一部の人にとって重要」か「与党にとって重要」なだけで「国民皆にとって重要」な法案かどうかわからないし、予算審議だって早くやったから景気が回復するなら、本年度予算が3月に成立した時点で景気が回復して欲しいものだった。とにかく野党は、報道を飛び越えてでも、国民に何らかの良いインパクトを与えなければいけないときであろう。
4. 非拘束名簿方式での官僚出身議員について。
「顔の見える選挙」非拘束名簿方式の参議院選挙が来年行われる、だろう。民主党を支援する労組などの団体が既に非拘束名簿方式に則した選挙準備を進めていると新聞に書いているから。結構与党に有利でなかったりして。
一体誰の顔が見えるかというと、今まで比例名簿にいた人々の顔である。どんな人々かというと、各省庁・政治団体・労働組合など、政党を支援する組織の代表者としての候補者である。現職の人でも、どうも地味で知名度の低い人が多い。しかし、地味に地味に結構仕事をこなしていく実務型の人が多いイメージである。特に官庁出身の人々にはそういうイメージがある。彼らについて勝手に考察してみる。
. 官庁出身の参議院議員やその候補者にとって、非拘束名簿方式の選挙はどんなものだろうか。まず、公職にあるものが政治活動をすることは相当制限されている。候補者は公職を離れていても、支援団体は各官庁の人で公職に就いているから、堂々と応援ができない。許認可官庁なら傘下の企業に応援を頼むのであろうか。今までの拘束式名簿での選挙なら、官庁は選挙前に政党に圧力をかけて名簿上位に乗せてもらえば、選挙中は何もやらなくて済んだので、今回からは官庁出身の議員や候補者はどのような選挙をやるか、報道も注目してはいかがであろうか。
どこの党でもタレント議員が増えるとなると、定数が増えるわけではないので今までの地味な議員が減る。政党と政党を支援する組織との間で少しく軋轢が生まれそうである。官庁出身議員は役人嫌いの無党派層に嫌がられるので、より政党名を書いてもらえそうな政党で出馬することを考えたりしているのかも知れない。
5. 参議院滋賀補選について。
2ちゃんねるの議員選挙板を愛好する私としては参議院の滋賀補選に興味があるわけだが、首都圏にいると情報が入ってこない(「湖国の雄」さんという大変な情報通の方がいて、助かっているが)。面白い選挙だと思うのだが、報道が取り上げてくれないし、2ちゃんねるの方々が取り上げてくれない(有名人がいないから?)のでこちらとしては痛い。
盛り上がりに欠ける以上、「記念投票」(「記念受験」みたいなもの?)は無いだろう。問題は政治に関心のある無党派層だが、街頭演説・ビラチラシポスター・政府公報だけで判断するなら民主党の法雲氏に分がありそうだ。彼は民主党公認、自由・さきがけ・無所属の会推薦、社民支持と、非与党非共産の野党連合で戦っているのだから、中央政界で報道が公職選挙法改正がらみで与党攻撃を開始した以上、有利であろう。逆にこれで野党連合が負けたら、野党は自分のアイデンティティーを再構築しなければならない。特に民主党は政権奪取可能な政党としての政策が国民に通用しなかったということで、「万年野党か分裂か」の危機にさらされる必要があるのかも知れない。最も補欠選挙で、地方故に野党の基盤が弱いから、「絶対勝つ」のは無理かも知れないが。
自民党公認の山下氏は銀行員としての経歴が良く、父親の山下元利氏は最後まで田中角栄に従った苦労人である。何で衆議院選挙で出馬しなかったのかと思うくらい良いタマなのではないだろうか。補選において世襲の人は強いし自民党は強いので、実力通りの開票結果が出るかも知れない。ただし、山下氏は当選しても「自民党の明日を作る会」に行く可能性が強いのではないだろうか。所属派閥もすんなり決まるだろうか。山下氏が国会に入った時点で、橋本派は無かったりもするが。