236.書いていないが、政治的無関心ではないことについて。
「まぐまぐ」さんが6ヶ月ごとに「もうすぐ廃刊しますよ」と警告してくださるおかげで、今回もこうやって書くことができる。いつかまたコンスタントに書けるときが来るであろうことを信じて。
実際書くことはなくても夜あたりは大体政治のネタのことを考えている。しかし朝が来ると「仕事場に定時に着くか」という社会人としてどうかと思う私にとっての大問題が、政治的無関心に私を追いやってしまう。まあ、私のとりえは、「政治的無関心」を日々体験して、しかも本当に政治的無関心にはならないところ、であるが。
「2ちゃんねる」なんかも、最近は「議員・選挙板」にはまず行かず、自分の興味のあるところや書き込み人口の多いところに行っている。政治人間よりも普通の人間が何を書いてくるがに興味があると同時に、専ら政治を語ることに説得力を感じなくなっている。
前回の衆院選で投票率が大幅に上がった。政治的無関心な普通の人々がある日突然ポンと投票箱に票を投げ入れてどうなるか、というのが今の政治である。あるいは仕事で公務をやっていて、果たして自民党が民主党か共産党かどこの党が日本と日本の公務のことを真面目に考えているか、わからなくなっている状況である。しかも、民主党がこけて、公務員が嫌われて、マスコミが信用できないわけで、そう簡単にこっちから言論を仕掛けるのが難しくなっている。
237.質より量、ネット上の意見主張について。
前号発行から6ヶ月近くたつと、「まぐまぐ」さんから「6ヶ月間書かないと廃刊です」というお知らせが届くおかげで、廃刊を免れている。現在はもはや「年2回発行」を前提に、件の「お知らせ」が届くと、普段考えていることを文章化する試行錯誤を始める。
年2回発行でメールマガジンを発行していると称する者もいれば、毎日随時、ブログや掲示板やチャット、「mixi」やら「2ちゃんねる」やらで意見主張を発信している人々がいる。その問題に対して客観的に調べていない「思いつき、扇動的」かつ、その問題に対して影響力のない「一般人、傍観者」が多いが、今まで発言する機会のなかった「多くの人々」が発言することになったことは大きい。
民主主義が「多くの人々」の意見を必要とするなか、今までは新聞雑誌出版社の御眼鏡にかなった人々だけが意見を述べていた。しかし、2005年の衆議院総選挙での投票率の高騰は、このあたりから「多くの人々」の発言する場が増えたことと無関係ではあるまい。
今は、間髪を入れずブログを書き、24時間体勢で掲示板やチャットに書き込み続ける人がオピニオンリーダーになる。ネット上では「大人数の書き込み」と「少人数の多くの書き込み」との区別がつかない。つまり結局、意見主張が通る人は少人数なのだ、ただ、少数意見でも叩かれ覚悟なら言えるようになった、というところか。
238.安倍首相と北朝鮮地下核実験のタイミングについて。
北朝鮮が地下核実験をやったのは10月9日の日本時間10時頃らしい。安倍晋三首相は中国から韓国に向かう機上にいて、15時頃に、小泉首相以来長く行われなかった首脳会談を行う予定だった。
私は、この核実験は安倍首相にとっては僥倖だったと思う。
歴史教科書問題・竹島問題に加えて、首脳会談が行われなくなった原因である首相の靖国神社参拝問題と、安倍首相はこれらのことで韓国首脳から文句を言われ、報道には執拗にコメントを求められる運命だったのが、核実験が首脳会談の後でも、最中でも、前日でもなく、首脳会談の直前に行われたので、その運命を回避した。
むしろ、陸続きの同胞国に対し融和政策をとっていた韓国を、日米が画策するところの対北朝鮮強硬政策に引き込む好機となった。
ただし、17時頃の安倍首相の記者会見の質疑応答で、読売新聞の「具体的な制裁措置の内容は」との問いには「現状では答えられず」と、安倍首相はいまいちノリが悪く、韓国のプレスからは、この期に及んで「靖国問題・歴史認識問題・・・」の質問が飛んだのには私も唖然とした。日本はおりしも新聞休刊日でテレビも番組改変期の特番を中断しない(10日朝に我が家に読売新聞特別号外が来ていたのには感心したが)。慌てることはない、ということか。
10日は神奈川16区補選告示。核実験は与党有利に導くだろう。
239.自民党の菅代議士について。その2。
菅義偉(すがよしひで)代議士は、安倍内閣発足に当たり、当選4回で総務大臣に就任した。まだ小泉首相の後継者が安倍晋三氏か福田康夫氏か情勢がわからないときに、菅氏はいちはやく安倍氏支持の人々を集め、安倍氏優勢の流れを作った。その功に報いての大臣就任であったとされる。派閥を越え信念に基づいた行動であった。
菅氏は小此木彦三郎氏(当時中曽根派)の秘書を務めた。しかし、国会議員初当選後に菅氏が所属した派閥は、小此木氏の流れの渡辺派・山崎派(多くの神奈川県の国会議員が所属する)ではなく、神奈川県では唯一「小渕派」であった。1998年の参院選に敗れて辞任した橋本竜太郎自民党総裁の後継者選びで、小渕派の意向に反して立候補した梶山静六氏と共に菅氏は小渕派を離れ無所属になる。2000年7月に加藤派に入るが、「加藤の乱」では途中まで加藤氏に同調するものの、結局は内閣不信任案に反対する「堀内派」と行動を共にした。堀内派では古賀誠氏の弟子の「道路族」とされていた。そして、今回の菅氏の安倍氏擁立運動は、「主導権を握るまで待つ」という丹羽古賀派(旧堀内派)の領袖の思惑とは異なるものだった。
しかし、菅氏のこのような動きは、リーダーから見れば「あまり信頼できない、次に出てくる勢力にすぐに乗って行ってしまうのではないか」と思われるのではないだろうか。そこが心配である。
240.ではなぜアメリカは日本と組んだか、について。
北朝鮮が地下核実験を行った時点で、アメリカは対イラク・対テロ戦争で手一杯だった。従ってとりあえず、「北朝鮮の責任者」を良く知り、取引でき、あるいは抑え込める「どこかの国」に対策してもらうのが良い。この際、「北朝鮮の責任者」が金正日国家主席でも、軍部のトップでも中堅将校群でも「黒幕」でもかまわず、ともかく、アメリカは「どこかの国」を選択する必要があった。
上策は「中国」だった。拙速に動かず、やがて米中の「親分同士」の手打ちを行う。アメリカは経済的に中国に譲歩する代わりに、中国はアメリカの都合で「北朝鮮の責任者」と相対する。
中策は「韓国」だった。同盟国の韓国が「北朝鮮の責任者」と渡り合える実力があればの話で、中国が黙認することも条件になる。
奇策は「アメリカ自身」だった。北朝鮮が主張する「米朝二国間協議」に応じる。日本や韓国が離間ついでに核武装するだろうが、「北朝鮮の責任者」からイラク・テロとの接点情報をバラしてもらえば、「悪の枢軸」は分断され、一度は丸潰れのアメリカの面子もすぐに回復する可能性がある。中国・ロシアとの相性もよろしい。
下策は「日本」だった。日本は「北朝鮮の責任者」を知らないし、よしんば知っていたとしても、拉致問題等で日本は他のどこの国よりも北朝鮮に対抗する面子が厚く、交渉は成立しないであろう。
241.作者読者が真に組合と政治のお世話になることについて。
私の窓口の仕事は、一日中パソコンにデータを打ち込み、少しでも間違えるとお客様と窓口にご迷惑をおかけするものだったので、持病の神経痛に頭眼肩腕の痛みが増して、休みが重なって非常に困ってしまった。特に困ったのはお金のことと、相談相手であった。
迷惑をかけた上でのことなので、正職員さんには相談しにくいし、臨時職員なので、組合にも入っていない。政治家や専門家に相談すると対価が必要になりそうである。そこでやむを得ず私が向かったのは「連合神奈川」の本部であった。敵の懐に飛び込んだのだった。
組合員でもなく、何をどう相談するかさえもわからなかった私に、担当のかたは、「健康保険傷病手当金」のことを教えてくださり、職場への手続きを手助けしてくださった。おかげで私は政府から正当にお金を得ることが出来た。相談料は免除していただけた。
たとえ貧乏の馬鹿である私でも、デモや抵抗ではなく、法律と社会の知識で助けてくれた連合神奈川。つまりこれが「政治としての組合」の理想なのではあるまいか。しかし、私は一銭も払わない代わりに、苦労して働いている正社員は「税金」のごとく組合費を払っている。これは組合の根本問題であると思い知った。そして私が貧乏か馬鹿で少数派だったからこそ、評論の対象としての多数決民主主義政治ではなく、「本物の政治」の何たるかを思い知った。
242.AKIT氏に感謝。「最高裁長官人事の謎」拾遺について。
最高裁判所長官は、憲法6条2項により内閣の指名に基づいて天皇が任命する。今年の9月から10月にかけて、最高裁長官人事にちょっとした問題が起こった。9月23日の各紙は、町田顕長官の後任に堀籠幸男最高裁判事の就任内定が報じられた。しかし10月2日には、後任は島田仁郎最高裁判事に内定、首相が了承、正式決定へ、と変わってしまった。この「最高裁長官人事の謎」の主要な考察は既に「AKIT」氏の「唯々諾々のもうぐだぐだ」というブログ (http://d.hatena.ne.jp/AKIT/20061002/1159771496)にて非常に見事にまとめられているので、私の役目は落ち穂拾いに留まる。
読売新聞のみ、「堀籠氏云々」の記事を出さず、誤報を免れた。「特落ち」が幸いしたか、機密かつ確実なソースを持っていたのか。
今回の人事は、2009年5月に始まる「裁判員制度」の運用が重視されている、と各紙は論じている。しかし、最高裁長官の定年は70才なのだが、堀籠氏の場合定年は2010年6月で、島田氏は2008年11月である。つまり、わざわざ裁判員制度が始まる前に辞める人に差し替えてしまったことになり、人事の正当性が薄れている。
それでは裁判所を政府の管理下に置こうとする「政治的思惑」だろうか。むしろ、今回の人事で割を食った堀籠氏が、政府が被告となる裁判で「造反」するような「良心」になるほうが心配であろう。
243.労働組合の部外者に直面する労働問題対策について。
最近の自民党は「民主党は労働組合と組んでいる」というだけで結構な数の票をもらっている。本来なら、労働組合法を廃止して憲法28条に応える新たな労働権の具現化を行う「改革」くらいはやるべきなのだが、格好の「金づるならぬ票づる」を失いたくないために労働組合を放置しているのは「改革政党」としていただけない。
私は正社員経験がなく、組合費を払った経験もないので、労働組合を論じる資格がないのかも知れないが、フリーターであり失業者であるからこそ、論じなければならない労働組合問題もあるだろう。
最近はパートにも労働組合に加入できる企業もあるが、そもそも中小企業の大部分には労働組合は存在しない。しかし、労働問題に巻き込まれるのは大部分がこれらの中小企業の人々および、パート・アルバイト・失業者である。一方、労働組合に入っている人々は、組合費を取られるだけ、特に恩恵に受けない、なのではないか。
だから、組合費が本来の「労働問題解決」に行かず、使途不明・不祥事の原因、すなわち労働組合が嫌われる原因になる。ここは正社員の批判覚悟で提言する。「都市の税金が地方に行く」地方交付税のように、「組合費は労働組合に入っていない人々を助け、彼らが正社員になって組合費を払ってもらうために使う」と使途を明確にするといい。労働組合自身が「改革」する一助になればいいが。
244.選挙中に外交をやる政治家に頭を下げることについて。
10月中旬私は、補欠選挙の応援で神奈川16区に来ている安倍首相をテレビで観て、「2ちゃんねる」風に「おめでてーな」と思った。北朝鮮が地下核実験をやって、世界中が事態収拾に飛び回っているのに、偶然前日当日に中国韓国に居合わせたことで任務終了とばかり、後は手柄顔で凱旋演説か、とかなり辛辣に思った。
しかし、これは私の誤解であった。自民党に嫉妬したあまり、客観的視点を欠いていた。実際は与党首脳は外交活動を行っていたのである。安倍首相は19日午前に首相官邸でアメリカのライス国務長官と会談した。さらに、17日には扇千景参院議長が北京で胡錦濤国家主席と会談。麻生外相は18日に都内でライス国務長官と、19日夜にソウルでライス国務長官・韓国の潘基文(バン・キムン)外交通商相と、20日午前に潘外交通商相・盧武鉉大統領と、それぞれ会談している。しかも、麻生外相に至っては、20日夕方には帰国した足で神奈川16区の選挙応援をやっているのである。
極めつけは19日。なんと選挙の当事者、河野太郎自民党神奈川県連会長と鳩山由紀夫民主党幹事長が、日ソ共同宣言50周年式典に出席するため、揃ってモスクワに行っていたのである。詳細はおふたかたのメールマガジンに書かれているが、まあなんと大局的な、国益にかなった行動だろうか。評論している身が恥ずかしくなる。
245.中山太郎元外相の外交講演を拝聴して思うことについて。
先日私は、元外相で長らく衆議院憲法調査会長をやっておられた中山太郎先生の御講演を拝聴した。「世界の中の日本」というテーマで、ここ最近では憲法改正・軍事に絡むホットなテーマである。
先生は「EUのようなアジア共同体はできないだろうか」「ロシア・インドに注目している」「日本人は子供がBBCを聴けるくらい英語を勉強しないとならない」「湾岸戦争時医者や輸送機を湾岸に送ろうとしたが、『左』の国立大学医学部と『パイロット・整備士労働組合』に妨げられできなかった」と、興味あるお話しをされた。最後のはともかく、先生の見解はさすが誤りなしと思われる。
しかし、総論は素晴らしいが各論的に道筋は厳しい。「アジア共同体」ができないのは「宗教が違うのが大きい」と先生もおっしゃっていたが、むしろその共同体内で日本と中国との主導権争いが起こるのが問題になる。「ロシア・インド」は、「遠交近攻」の兵法から、好日国インドの先進性を含め非常に日本の国益にかなうことであるが、ロシアと安全保障条約を結ぶためには北方領土問題で譲歩する覚悟が必要になる。「英語の勉強」であるが、日本の教育問題は「教育基本法改正・歴史教科書問題」をやりたい人々だけで議論されている。教職組合を喧嘩して、使える英語を教えられない「英語教師」を淘汰する「教育改革」のほうが焦眉の急なのだ。
246.「世界が見た日本」「日本が見た世界」の典型について。
9月下旬に上海と福島でおこった二つの事件について論じる。
上海市党委員会書記で中国共産党政治局員の陳良宇氏が、側近親族市関係者を巻き込んだ不正融資事件に絡んで解任された。同じ頃、福島県の佐藤栄佐久知事の弟がダム建設工事をめぐる収賄事件で事情聴取を受け、後に知事自身が辞職・逮捕される事態となった。
この2つの事件は、安部晋三氏がまさに首相になって、党三役閣僚人事を行おうというさなかに起きた。安倍氏はその後首相として中国を訪問し、小泉前首相の時と異なり友好的な待遇を受けている。
上海の事件について、読売新聞の杉山裕之記者はこう書く。「胡錦濤党総書記は、江沢民前書記(対日強硬派とされる)の影響力の強いとされる上海氏トップの汚職摘発を全党に見せ付けることにより、自らの指導力強化、権威確立を狙っているとみられる」。
では、福島の事件は外国に「安倍首相の指導力強化、権威確立を狙っている」を書かれてもいいのではないか。ベタな話だが、安倍氏の「長州」に対して「会津」である。佐藤知事は福島県にある原子力発電所やプルサーマル施設の善処方をしばしば国に注文をつけている。福島県は「政治のトリビア」とされる「首都機能移転」の候補地でもあり、建設業界関係の対立に勝って知事になった佐藤知事と建設業界との関係は微妙なものだったと言われている。
247.エコツーリズムの反対と地元民と部外者について。
「エコツーリズム」とは、「環境に配慮しながら豊かな自然環境を旅行すること」で、環境省が推進している。その「豊かな自然環境」とは、今までは地元民もなかなか入らない所だという。
例えば、西表島は自然環境が豊富に残り、エコツーリズムが盛んである。西表島の地元民はもともと「島おこし運動」をやっていたが、それが「西表島エコツーリズム協会」になって、西表島のエコツーリズムのガイドライン作りや島の案内などの活動を行っている。
ところが、エコツーリズムに参加する人々や企画する業者が、あろうことにその自然環境を、故意か無意識か、破壊しつつあるということが、生物学者や林野庁の調査で明らかになっている。
そこで、エコツーリズムに反対する運動が起こるわけだが、環境問題の宿命で、環境を汚染する人々も守ろうとする人々も「部外者」なのである。エコツーリズムに参加する人々も企画する企業も、西表島なら島の外の人か移住者で、地元民はそもそもなかなか入らない所が破壊されているか、知らないし興味も対策もないという。
また、「西表島リゾート開発差止訴訟」が起こされているが、被告は企業で部外者、原告は一部の地元民を除くと、部外者を「参加募集」している状態であり、多くの地元民とは関係ない。むしろリゾートの経済効果の方が地元民にとっては大切だ、という話になる。
248.戦艦三笠の前で日本近現代史を教えることについて。
神奈川の北井宏昭県会議員は、日本近現代史を教えることの重要性を主張し、そのために横須賀に保存されている戦艦「三笠」を神奈川県として教育の場においてもっと活用すべきと主張する。
三笠は日露戦争時の日本の連合艦隊の旗艦で、司令長官東郷平八郎大将(後元帥)を擁いて日本海海戦の勝利に貢献した。その結果日露戦争に勝利した日本は世界に強国として認められた。
日本近現代史は、「日本史A」という形で改善されたものの、年度の後半で急いで簡略に行われてしまうことが多い。しかし、国の経験・教訓・指針である歴史、特に現代と制度が似る近現代史をほとんど知らない人々が多いことは日本にとって様々な意味で危うい。
さて、北井県議の政策が実現したとして、先生が生徒を三笠の前に連れて、「昔の日本は強かった、世界に認められた」と言って終わりだとしたらそれは不十分である。昔の日本は強く、その後一敗地にまみれるのは「なぜ」なのか、を教えるのが、経験・教訓・指針としての歴史なのである。当時の世界最高水準の砲弾や通信装備を持った三笠の能力を上手に使った作戦で日本海海戦に勝ったこと、そしてその後の日本は装備や作戦の面で下手だったこと。日露戦争は日本が列強に食われずに生き残るために強いられた「無理無茶」のひとつだったこと。三笠の前で教える歴史は非常に多いのである。
249.「造反組」と「刺客」とを意図的に使う作戦について。
http://sakudoku.at.infoseek.co.jp/sekihaishikaku.htm は、2003年総選挙で与党議員の強い選挙区を強い順に並べた表である。「造反組」と「刺客」が戦った選挙区が上位にあることに気づく。
「心は自民党」の候補者が2人出てしのぎを削ることにより野党系候補者に大きな票差をつけたし、自民党に行った比例票も得に多かったと思われる。郵政民営化法案に反対した議員達も、そもそも選挙に自信があったから思い切った行動に出られた。従って結果的には「造反組」と「刺客」とが対決が与党3分の2獲得の原動力になった。ちなみに野党の「漁夫の利」は4〜6選挙区に過ぎない。
安倍首相の念願である憲法改正には、次の総選挙でも与党3分の2獲得が必要になる。その時も、「造反組」と「刺客」とが対決する選挙区を多く作るのが良い。そのためには「心は自民党」の「造反組」無所属議員を復党させるのは賢明ではない。次の総選挙前に、前表の上の方の選挙に強い議員は離党していないと「刺客」は送れないのだから。まあ、また法案を出して、復党したばかりの人々を含めた選挙に強い議員達に「造反」してもらえば都合が良いが。
また、野党系候補者より強く「造反組」より弱い「刺客」を、比例票を取れるブロックの選挙区に配置すれば、現在7〜9選挙区ある「与党系議員が複数人いる選挙区」を増やすことも可能である。
250.北朝鮮核開発で改善された日本の軍事評論について。
今回の北朝鮮核実験は、日本に具体的かつ明確な軍事的脅威があることを日本全国民に知らしめたが、この前後の日本の軍事評論が、具体的かつ明確な軍事的脅威に際して、以前より説得力があり、情報も公開され、日本国民に受け入れられるものになってきたと思う。
以前の軍事評論は、戦前の民主主義思想が共産主義思想に毒されたがごとく、まともな軍事評論が「間違った戦前回帰論」に毒されて、一般人には読むに耐えなくなったと考える。曰く「東京裁判は違法無効である」「今の若者はだらしないから徴兵制で鍛えなおせ」「北朝鮮に経済制裁は生ぬるい、日本も核武装して北朝鮮を制圧せよ」「対中対米にも軍事的に独立せよ」等々、「間違った戦前回帰論」である。今現在の軍事評論にはこの要素が取り除かれた。
「少なくともアメリカ・中国・韓国にとって、北朝鮮の現状維持こそ望ましい」「北朝鮮の核施設を即時破壊することはできない、また北朝鮮の核開発を止めることもできなかった」「日本が北朝鮮の弾道ミサイルを防ぐのには現状では充分ではなく、質量ともに増派が必要」「日本の核武装・徴兵制は無意味」「核兵器よりも、小型生物兵器・情報的大衆操作テロ・インフラ要衝テロ等々予想を超えた攻撃に対する対処が必要」といった項目は、今現在初めて一般人に伝えられた、受け入れられる軍事評論なのではあるまいか。
251.日米為替相場史書の「終章評」を行うことについて。
加野忠著『ドル円相場の政治経済学―為替変動に見る日米関係』は、1971年のニクソン・ショックから2000年代の本邦通貨当局による35兆円にも及ぶ市場介入までの日米為替金融の歴史書である。
本邦通貨当局が情報公開を拒む中、加野氏は銀行や国際証券での為替業務経験を活かして、史料を調べ日米通貨当局関係者を初め多くの人々に聞き取りをした集成であり、正統的な歴史書である。
市場・日米政府の思惑が重なって乱高下する為替相場を、少数の大蔵官僚群に過ぎない本邦通貨当局が「操作」して安定させた、のか失敗したのか。優秀な彼らであったが、処理能力を超えてハングアップしたこともあるだろうし、「操作」の理由である世界情勢が理不尽だったりで、情報公開するには「不愉快」な思いがあるのだろうが、後に検証の証拠とするためには公開は必須であるとする。
「変動」相場を「安定」させる仕事を本邦通貨当局が「国益に合致する」と確信して行った背景には、各アクターの情報保有量に差があって経済理論が通用しない状況で、情報量も見識も乏しいのに数を頼みに為替を悪用しようという「衆愚集団」的なものの存在がある。「衆愚集団」が自由市場主義や民主主義(自民党の政権維持願望を利用)から生まれ、本邦通貨当局がこれらの主義を信用しづらかった。「独善的」に巨額の税金を動かす彼らなりの理由である。
252.公的サービスに対する悔しい思いを体験することについて。
私は市立図書館にいた。総合月刊誌の最新号の記事をコピーするために、その総合月刊誌の置いてあるはずの棚の前に居続けた。その最新号は持出し中でその棚にはなかったが、最新号は貸出しされないので、閉館までにはそこに戻ってくるだろうと思ったからだ。
しかし閉館時になっても最新号は戻ってこない。係員が私に誰何したので事情を話したら、関係ない場所に放置されていた最新号を探してくれた。しかし既に閉館後かなりたってコピー機の電源が落ちていたので、コピーはできずに図書館を出ざるを得なかった。
私としては不愉快なことであるが、係員としては「悔しいくらい」理不尽で、私にも、最新号を放置した輩にも、また自分自身にも、文句を言いたくなるような心境だったと思う。官公庁で仕事をしたから、そんな心境がわかる。私は棚の前にただ待つことなく図書館中を閉館直前に探し回っていたら見つかった可能性があったが、機会を失った。係員もこの状況ならコピー機の電源を再び入れることもできた。「機械の電源を落とした」は閉まった後に来るお客を追い出す有効な手段として官公庁でも用いられている。しかし、他にも探し物が見つからずに素直に帰った人々がいる、その人々に不公平だから、私の主張が妥当でも、強く要求しても、係員はコピーの電源を入れることはできない。これが公的サービスの難しさである。
253.タウンミーティングの質問依頼について。
教育改革タウンミーティングで内閣府が謝礼を払って教育基本法改正賛成の線の質問を依頼していた問題。これはタウンミーティングの意義そのものを否定するものであり、言論の自由を侵害している疑いがあり、政府の信頼を大きく損ね、後に禍根を残すだろう。
タウンミーティングは世論を聴くものである以上、駄目な議題は反対質問にさらされてその駄目さ加減が浮き上がるのが使命である。「議事の円滑化のため」なら、質問に制限時間を設ければ良い。反対質問が優勢となり賛成質問できない空気になったらそれは逆にまずいので、壇上のパネラーが賛成質問をやって誘導すれば良い。
安倍首相はこの問題でリーダーシップを発揮する好機かもしれない。小泉前首相が郵政民営化に反対する総務省官僚を更迭したように、タウンミーティングを無力化させた張本人を探し出して更迭してほしい。安倍首相は積極的にこの問題解決にあたってほしい。
「やらせ質問」は「2ちゃんねる」でいうところの「自作自演」に似ている。匿名掲示板では自作自演はあり得るが、やり方が悪くて自作自演がばれると、「恥ずかしい馬鹿」扱いをされる。まさか、政府が「プロの2ちゃんねらー」かなんかに謝礼を払って匿名掲示板で「自作自演」をやっているのではないかと邪推せざるを得ない。ここで信頼を損ねると、どんな良い理念も法案も意味がなさない。
254.「再チャレンジ」政策におけるフリーターの状況について。
内閣に「再チャレンジ推進会議」が設けられている。構成員は各省庁のトップクラスである。「再チャレンジ支援総合プラン」を策定する模様であるが、既に「中間取りまとめ」や一般向けパンフレットがホームページで公開されている。フリーターの正社員・公務員化策も盛り込まれている。一方内閣府に「再チャレンジ室」があり、事務方が激務をこなし、政策立案や各種折衝にあたっている。
内閣府金融・再チャレンジ担当政務官の田村耕太郎参議院議員が連日メールマガジンを書いているので、非常に有難い。ただし、田村政務官は置かれている状況上、「金融を中心とした再チャレンジ」に重点を置いているようで、彼のメールマガジンに「フリーター」という言葉は出てこない。これが現在の本当の動きなのだろうか。
人事院や厚生労働省は概算要求で「新たな国家公務員V種試験」「フリーター25万人常用雇用化プラン」の予算を計上している。さらに報道によれば、厚生労働省は来年通常国会にフリーターの雇用を促進するための雇用対策法改正法案を提出する予定だという。
「フリーター」は法的定義が難しく、それゆえ企業への税制優遇措置に適用されるかは調整が難航しているという9月の民間による調査では、企業の66.7%がフリーターの採用に消極的だという。民間は「時代が遅れているし、視野が狭い」と思わざるを得ない。
255.さすがにいろいろあって気力がなくなることについて。
週1回やってもらっている頸肩腕のリハビリが12月中旬で打ち切られる。医師が「小泉内閣が勝手に決めた打ち切りだから仕方がない」と言っていた。再就職してパソコン作業をして再び頸肩腕を痛めたときが心配である。今でもメールマガジンを書くためのパソコン作業で頸肩腕が若干痛み、リハビリをやってもなかなかとれない。
私の頸肩腕は痛みやすく、しかもほぼ直らない。長く付き合わなければならない病だという。おまけに、同じような「不治の病」として神経症も抱えている。神経科の方は休職中は薬があるので通院していない。こちらも再就職したらどうなるか心配である。
そもそも、8月に職を辞めて以来、再就職できるか不安である。2つの持病があり、正社員歴がなく、資格もなく、30を超えている。ハローワークに行っても一つも求職を見つけられずに帰ることもある。特に悪いこともせず、正直に生きてきたのに、と思う。
私でさえ、窓口にいたとき初対面の人をみたとき、その人の大体の性格がわかるような気がして対応した。今、私を見たり私の履歴書を見たりする人々は、すぐに「こいつには価値がない」と判断するのだろうか。良かれと思ってやっていることがものすごく迷惑なことになっているのかもしれない。それとも人生の長い下り坂で、再び上がることもあるのかもしれない。想像できないのであるが。
256.総合月刊誌の「日本核武装論」に驚くことについて。
「文芸春秋」2006年12月号「第2次朝鮮戦争か、日本核武装か」手島龍一氏、佐藤優氏、江畑謙介氏。「中央公論」2006年12月号「日本よ、核を語れ」北岡伸一氏、江畑謙介氏、手島龍一氏、伊豆見元氏。題名の誇大広告ぶりさと論者の質の高さのギャップが私にショックを与えた。まさか彼らはこの期に及んだら「日本核武装賛成」と言ってしまうのではないか。そしたらもう「決まり」である。
だから前回書いたとおり図書館でねばってコピーをとって読んだわけだが、これまた前回書いた「改善された日本の軍事評論」が繰り広げられた、と考えてもいいのではないか。北朝鮮に核兵器を持たせたのは周辺国の「失敗」か「目論見」かといった差異があるが、「問題解決は長期化し、難化する」「日本の核武装には多重の障害があり、ほぼ実現不可能」というところは一致があったと思う。
実は、インターネットで一瞬だけ出るニュースにこんなのがある。「韓国、射程千キロの巡航ミサイル試射成功(10月24日)」「インド、短距離弾道ミサイル『プリトピ2』の発射実験(11月19日)」。日本核武装があるなら韓国核武装も当然ありうる。インドは2006年7月も北朝鮮のミサイル発射実験の直後に同じことをやった。
日本国内では再び「拉致問題」で北朝鮮を語る状況になってきたが、世界は「核新時代」のごとく動いている。注意が必要である。
257.愛知和男先生の外交講演を拝聴して思うことについて。
1ヶ月前に中山太郎元外相の講演が行われた同じ会場で、11月27日に愛知和男元防衛庁長官の外交講演が行われた。「日本の中長期的な外交戦略について」で、主にアジア外交についてお話された。
愛知先生は国際局長在職時に自民党と中国共産党との正式関係を結ばれた。日本は一国では中国に立ち向かえない、中国の一部にもなれない。そのためには日米同盟に加え、ベトナムを初めとする東南アジア、さらにインドと友好関係を結ぶべきとおっしゃられた。インドとの関係強化については前回中山先生も触れられた所である。
中長期的には「朝鮮半島は統一される」という予測を元に、統一に向かって日本は上手に関わる必要があることを主張された。そのためには北朝鮮に援助するのも一つの手だが、拉致問題を主権の侵害として「力づくでも取り戻す」と覚悟せずに時間を浪費させてしまった以上、北朝鮮問題については解決は難しい、と述べられた。
会場には中国大使館・ロシア大使館のかたがおられ、質問に立ち、後に先生と名刺交換を行っていた。大使館のかたが、愛知先生に「現役」のコネクションたりうる価値を見出していることに私は驚愕した。愛知先生は一度引退されているが、引退後にメールマガジンを発行し、外交・環境活動を積極的に行われていた。その御努力が政界に復帰して「交渉能力」として活かされているのだろうか。
258.11月25日若手地方議員パネルディスカッションについて。
11月25日に「若手地方議員パネルディスカション」が神奈川県大和市内で行われた。パネラーは工藤裕一郎横浜市議、松尾崇鎌倉市議、吉田雄人横須賀市議、菅原直敏大和市議の4人。いずれも20歳代後半30才代前半で無所属。「議員って何をしているの」という議題であった。議員報酬・政務調査費、議会に出席しない議員、いじめ・教育問題、救急車を有料化すべきか、選挙資金、政党・会派との違い、公共事業と、様々なテーマで示唆に富む話が出てきた。
会場には意外にも、年配のかたがたが多かった。若いモンを品定めしようという感じか、質疑では「国旗国歌は賛成か」「議員削減に賛成か」と、「踏み絵」的なものが目立った。おそらく若手議員の苦労の一つに、こうした年配の、支持者なのか批判者なのかわからん人々を丁重に相手しなければならないこと、もあると思った。
地方議員の報酬は政務調査費を含めて意外に安く、献金でもなければ活発な政治活動ができないのではないかと思われるものであったが、政務調査費が公開されずに使途不明にされている点について問題になった。いじめ・教育問題に関しては教育委員会が機能しきれていないことがとりあげられた。学校数が多いのに、教育委員が極端に少ない、という話の後に、議員削減や、議員はボランティアにすべきという議論になってしまい、難しい印象を受けた。
259.11月30日神奈川政経懇話会、霧島和孝氏講演について。
11月30日に横浜市内のホテルにて、神奈川政経懇話会の定例講演会が行われ、城西大教授でエコノミストの霧島和孝氏が「新政権誕生後の日本経済〜持続的成長への挑戦〜」という議題で講演した。
しかし、この講演の要旨は既に神奈川新聞12月1日付に掲載されているので、ここでは主観的な感想を述べるに留める。なお、「神奈川政経懇話会」とは、月額9000円、年10万8000円の神奈川新聞の外郭団体で、私には到底縁がないと思っていたが、今回は2000円の実費を払って、会員外の特別枠で講演を聴講することができた。
霧島先生は2004年12月に住友生命総合研究所上席主任研究員を本人曰く「リストラ」されて、「失業分析なども行っている私が失業するとは、しかし、私の失業でバブルの後始末は終わった」と述懐された。後始末を終えた日本は戦後最長の景気回復局面を迎えるが、先生の持論は「2008年までは大丈夫、2009年は正念場」である。2008年米大統領選挙時の政局不透明、2008年北京五輪終了後の中国の停滞とともに、2009年4月に消費税が引き上げる状況が停滞につながるとする。停滞期に消費税を上げるなら、今上げてしまった方が良い、中小企業の社長さんは、法人税減税と消費税増税のセットには反対した方が良い、と述べられた。平日の昼間の開催で、会場は企業の役員クラスらしきかたがたが多く、私は完全な場違いだった。
260.11月30日洗心洞大学、星野智子氏講演について。
洗心洞大学側のつけた講演題名が「『地球温暖化ストップ』への市民活動とは」だったが、星野先生は主に、「環境NGO・NPOの役割・問題点・今後」についてご講演を行った。星野先生の所属するNGOの紹介を兼ねたのだろうが、私はそれでよかったと思う。
先生もご指摘されていたが、地球温暖化解消のため、民生・運輸・企業の3部門のうち、企業は「ウチはもう随分頑張っているのだから、後は民生が頑張ってほしい」としている。この企業の立場を批判するのが「地球温暖化ストップ」の一般的立場である。しかし、それは「地球温暖化ストップ」の運動が現状とかけ離れた自己満足自己中心の「環境屋」に陥っていることを考えなければならない。
恐らく(一部の)企業は本当に頑張っているのだろう、そして、持続可能な社会」は、企業活動がなければ成り立たないのが事実である。企業を、そして政府を巻き込んで環境問題を解決するのが本筋であり、星野先生はまさにNPOとして企業と政府と環境団体を結ぶ仕事を行っている。従って、星野先生の講演はまさに環境問題の解決にとって必要な知恵であった。残念ながら、いただいたレジュメ以上の要約ができないので、ここでは講演要旨は割愛する。
先生はまた、コミュニケーション能力のある、リーダーになれる、国内海外に通じる人材が環境対策にとって必要だ、とも述べていた。
261.12月2日横浜市政調査会、特別シンポジウムについて。
財団法人横浜市政調査会が12月2日に、横浜市内で「開港150年に向けて「横浜の自治と未来を考える」―「市民の政府」のまちづくり―」と題する特別シンポジウムが行われた。田村明横浜市政調査会理事長の基調講演の後、北沢猛東京大学大学院教授、小川泰子特別老人ホーム「ラポール藤沢」施設長、辻山幸宣地方自治総合研究所理事を合わせた4人でパネルディスカッションが行われた。
田村先生の基調講演は早口で多岐にあたった。中央政府と地方自治体は同格、市場原理の限界を政府がフォローすること、「グローカル」な世界、政府の役割は「政策実行の強制」も含む。その他、「市民の政府」「自治体学」について、短時間で先生は大事な所を全て話してしまったと思われる。ものすごい濃い内容の講演だった。
パネラーの3人、限られた時間で高度で内容のある議論を行った。高度すぎて、質問のしようがなくなるほどであった。北沢先生は19軒の集落が自治を始めた話、小川先生は自ら切り盛りする老人ホームを工夫して自立経営する話、辻山先生は合併した上越市の議会より盛り上がっている地方協議会の話、どれも「欲しい」話であった。
私は撃沈したが、会場の人々も市民参加のプロフェッショナルが揃い、質疑応答はレベルの高いものになった。「市民を教育しなければならない」という提言は会場外の人々に対して言うべきであった。
262.ここ最近の共同通信世論調査の結果について。
共同通信全国電話世論調査の11月25・26日分と12月5・6日分調査の比較である。安倍内閣支持率48.6%(12月)56.5%(11月、10月中旬調査より6.2ポイント減)、自民党支持率44.6%(12月)43.3%(11月、10月中旬よりほぼ横ばい)、民主党20.3%(12月)16.4%(11月、10月中旬より6.2ポイント減)、公明党3.5%(12月)3.4%(11月)共産党3.0%(12月)3.6%(11月)、社民党1.4%(12月)2.5%(11月)、国民新党0.6%(12月)0.1%(11月)、新党日本0.1%(12月)0.1%(11月)、支持政党なし25.0%(12月)28.7%(11月)(神奈川新聞)
復党問題の前後だったが、支持率が短期間に激変している。安倍内閣の支持率下落とは対照的に自民党の支持率が上がっていること、民主党は乱高下、国民新党は急騰、共産党・社民党が急落している。
「郵政造反組」自民党復党によって、彼らを支持していた人々が自民党を支持しなおした分が、復党によって見限った元自民党支持者の分より多かったということなのだろう。従って、自民党は参議院選挙で復党問題では恩恵を受けることになる。安倍内閣支持率が自民党支持プラス公明党支持と等しくなったので、無党派層・他党支持層は見限ったということになるだろう。沖縄知事選・防衛省昇格問題への対応で、民主・国民新党が上がり、共産・社民が下がったということか。調査対象地域が違ったということはないと思うが。
263.ここ最近の世論調査を2回も論じることについて。
共同通信全国電話調査12月5・6日分調査、復党問題後の自民党支持率は44.6%、なぜか、「来年の参院選で投票しようと思う政党」は、自民党40.6%(民主党21.4%)と下がってしまうのであるが、とにかく政府与党に久しぶりの逆風が吹いているこの時期に自民党が5割近い支持率を持っていることは決定的である。参院選時には逆風は止んでいるのだから、もはや「勝負あった」のかもしれない。
もっとも、首都圏500人の電話調査であるフジテレビ「報道2001」世論調査(12月7日調査・12月10日放送)では、内閣支持率46.4%、「次に行われる衆議院選挙で、どの政党に投票したいか」自民党25.2%、民主党21.0%、公明党5.4%、共産党2.4%、社民党1.2%、国民新党0.0%、新党日本0.0%、無所属その他2.4%、棄権0.8%、未定41.6%と、都市部では自民党と民主党とが拮抗するくらいになっている。
ちなみに、産経新聞11月30日・12月1日調査は内閣支持率47.7%自民党支持率37.3%民主党支持率17.0%、読売新聞11月11・12日面接調査は内閣支持率65.1%自民党支持率45.9%民主党支持率11.2%である。
2005年総選挙の直前、「自民党分裂で民主党優勢」の観測を粉砕して自民党圧勝の端緒を作ったのが「郵政民営化大賛成」の結果が出た世論調査であった。その時の時事通信社(若干低く出るらしい)の自民党支持率は32%(2006年8月24.9%、産経9月43.4%)だった。
264.フリーター・ニートは少数派か、ということについて。
非正社員・非自営業者のうち、「フリーター」とは「フリーアルバイター」であり、「ニート」とは「非被雇用・非通学・非被職業訓練者」である。両者は全く異なるし、他に「パート」「派遣」「請負」などの業態があるし、いずれにもあてはまらない人々もいる。政府の言うように「数や実態を把握できない」というのもわかる。
あるいは、非正社員・非自営業者でも、「特に生活に支障がない」人々もいる。そちらの方が多いだろう。いわゆる「フリーター・ニート問題」に該当する人々は、実際はごく一部に過ぎないのだろう。
だから、安部首相が総裁選時に「再チャレンジ政策」のひとつにニート・フリーター対策を取り上げたときは「意外、妙な所に色目を使うなあ」と思ったし、首相になって「再チャレンジ政策」からニート・フリーターを半ば外した時も「残念だけど、多数が欲しい与党の性格からすれば、この政策変換は当然」と思ったのである。
私は役所の窓口時代は「フリーター」で、薄給だったが所得税を払っていた。求職中の現在は「ニート」である。ハローワークに行くと、周りにいるのは私よりも年上の男女が多い。おそらく「リストラ」組がまだ残っていて、彼らは当然正社員歴を持っていてスキルもあって、失業率の改善に貢献している。私と同じフリーター・ニートは、どこで何をしているのか。仲間なのか、敵なのか。
265.フリーター・ニート対策が日本を保全させることについて。
フリーターやニートが多いのは団塊ジュニアと言われる1970年から1980前半生まれの層である。前後の層より若干人数が多い。しかし、団塊ジュニア以降は人数が減る一方だから、やがて日本は「純粋日本人」が希少な多国籍国家になるか、他国に併合されるかの運命になる。今の政治は、日本の運命を真剣に捕らえているだろうか。
フリーターやニートは子供の養育は期待できない。まあ、団塊ジュニア層の多くは、企業の採用減にも関わらず就職しているから、彼らが子供を養育すればいい、あとはグローバルスタンダード、今から小学生に英語を教えよう。しかし、世に言う「国際競争力」の「力」というのは第一に「人口」である。今の日本では世界に打って出てアメリカと中国の連合軍にまず人口で間違いなく勝てない。
フリーターやニートに子供を養育させるためにはどうすればいいかというのは、微々たる成果かもしれないが、日本を日本人の物にし続ける政策だとも言える。正社員化でなくても良い。フリーターの給料で生活できるよう、物価を下げる必要があるかもしれない。ニートもフリーターで何とかなるのなら頑張るかもしれない。フリーターには養育費を払ってもらわなければならないのだから、公立学校の定員を多くして入りやすくしたほうが良い。ただ、市場原理・グローバルスタンダード化とは相反する政策が主となるだろう。