213.自分のジャーナリズム度の低さに動揺することについて。
メールマガジン「週刊メールジャーナル」の2003年3月12日号にはこうある。「(戦争に対する『週刊メールジャーナル』の立場は)言うまでもなく『武力行使に反対』である。なぜなら本誌はジャーナリズムだから」。戦争にともなう国家の報道統制に抗することがジャーナリズムの本質だ、という意味なのだろう。
アメリカやイラクの報道は、政府による情報統制・情報誘導が感じられる。アメリカでは反戦を表明した芸能人や言論人が活動の場を奪われていると聞く。アメリカは自らを「民主主義の国」と称し、「イラクに民主主義を与える」と豪語しているのに、民主主義の根幹である言論の自由をないがしろにするとは言語道断である。
しかし、私は今回の戦争は「止むを得ない」とする立場である。この立場をとり、政府や右翼系のひも付きでない数少ない論者が私である。「週刊メールジャーナル」にはショックを受けたが、反論だってある。ジャーナリズムは無責任ではないか。ジャーナリズムは政府側の苦労や責任感をないがしろにしていないか。
私は、公務員を目指したり、与党の政治家を応援したりで、割と政府与党の立場を勘案する方である。日本近現代史を学んだりで、政府与党の失政を知らないわけでもない。特に人の命に関わるこんな状況では、特にいろいろな矛盾に苦悩する方の人である。
214.統一地方選挙前半の第一感想について。
統一地方選挙の前半、神奈川県知事選挙の投票率は48.44%で前回より2.76ポイント上回った。神奈川県議選・横浜市議選・川崎市議選でも投票率は前回より上回り、50%近くになった。
イラク戦争に人々の関心が奪われ、目立った争点もなくて、30%台になるかと思われた投票率だが、報道が「地方分権」「財政再建」「市町村合併」という争点を積極的に作ったことが良かったと思う。「政治とカネ」「政治家スキャンダル」が目立った争点にならなかったのは報道の匙加減だろうか。おかげで損をした候補者や政党もあったと思う。微妙なところだが、地方選挙には地方選挙なりの争点があり、「イラク戦争」「政治とカネ」などは国政選挙で重きを成す争点であり、今回は後回しに考慮される状況だった。
神奈川県知事選挙の場合、多くの候補者が出馬し、それぞれ政策やキャラクターに違いが出ていたので、有権者に「選んでやろう」という気持ちが出て、投票率の上昇につながったのだと思う。
政党離れが顕著とされているが、そのなかでも特に目立ったのは公明党の健在ぶりである。各地の知事選で相乗り候補勝利の決め手になったのは公明党の組織力でった。反面共産党は組織政党ながら弱体化が目立った。社民党とともに「左派政党」の衰退傾向がある。これらに替わって公明党が「左派政党」の代表になるのであろう。
215.アメリカCIAの隆盛そして衰退について。
少し前のネット社会で、「エシュロン」の話が流行した。アメリカCIAがネット上の情報をほぼ傍受し、人々の個人情報をほぼ把握している、という話であったが、実際は無理であろう。
日本のインターネット掲示板「2ちゃんねる」に書き込まれる情報は1時間に10万弱である。世界中のネット社会にとんでもない数の情報が書き込まれる。それらを全て解析する暇と人員は世界中どこの組織にもない。世界各国の重要人物の携帯電話番号だって、何万もあるに違いないものをいちいち傍受してはいられない。
「エシュロン」の頃のCIAは無敵の印象があったが、今のCIAは9・11を見過ごし、フセイン大統領やビンラーディン氏を取り逃がし、作戦を変更させてもぬけの殻の標的を空爆させた存在として、痛々しく映る。それに比べれば、奇しくも24日求刑のオウム真理教教祖麻原彰晃本名松本智津夫容疑者をオウム真理教本部から逮捕した日本の警察と自衛隊には一目置かなければならない。
組織の鎖の強さはその一番弱いところで測る、と考えるならば、アメリカCIAの弱さはアメリカの弱さに通じる。テロ組織は弱点を狙うのがお家芸である。CIAは報道に働きかけてでもここで手柄を立てないと話にならないだろう。いまのうちに北朝鮮に会談と称して、北朝鮮首脳の首実検でも始めないと間に合わない。
216.ここ最近毎日株価が上昇していることについて。
実は、株価が9000円台まで回復しているらしい。NHKのニュースを観ていると、毎日2けた3けたと上がり続けているようだ。少し前なら、上がるときでも午前中に上がっても利益確定の売りがあって上がり幅が1けた、次の日は下がって「一進一退の展開」、といったような感じだった。なんでも「外国人投資家が日本株を割安だとして買っている」とのこと。素人目では「日本経済好転か」と期待を持ちたいところだが、報道的にはそうではないらしい。
日経を斜め読みすると、「日本株は思うほど割安ではない」「日本の実体経済は相当悪く、夏頃から下がる」とある。しかし、日本経済は随分前から悪く、それが株価の続落で端的に示されていたのだとすれば、今回の株価続伸にはポジティブな何かがあるはずだ。
一説によると「りそな銀行への公的資金投入が構造改革を進めるものとして純粋市場主義者に好まれた」というものがある。最近の市場の人々はどうも非情で、政治家いわく景気回復の妙薬の予算が成立したには株価が落ち、ゼネコン企業が倒産すると株価が上がる。小泉首相や竹中財経金融相はともかく、与党の思惑とは正反対だ。
与党が失策を犯しているのか、市場が間違いを起こしているのか、意見の分かれるところだが、とにかく命がけで待っている人々がいるわけで、株価上昇を上手に景気回復に利用してほしい。